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あじたまトッピング
非24時間睡眠覚醒症候群とは毎日就寝・起床時間が30分から1時間ほど後ろにずれていってしまうという特徴の睡眠障害です。
体内時計が24時間よりも長い周期の方がこの障害を発症してしまいます。
全盲の方の約50%がこの症状を抱えていると言われています。一方全盲ではない方の有病率は非常に低く0.03%程度と推測されています。
視覚情報が体内時計の調整に欠かせないため、光の変化がうまく感知できないことが原因の1つです。
この睡眠障害が発症すると決まった時間に寝起きすることが難しくなり、最終的には日常生活のリズムと合わなくなり疲労感や集中力の低下など生活全般に悪影響を及ぼします。
体内時計を調整する上で重要な要素は「光」です。通常、朝の光を浴びることで脳内のメラトニン分泌が抑制され、覚醒が促されます。しかし、非24時間睡眠覚醒障害を持つ方では、体内時計が光による調整に反応しづらく、24時間以上の周期でリズムがずれていく傾向があります。そのため、毎日の生活リズムが一定に保てず、数日ごとに就寝・起床時間がずれるという特徴があります。
2週間から1ヶ月程度、毎日の睡眠・覚醒時間を詳細に記録しましょう。睡眠日誌には就寝時間や起床時間、日中の眠気の強さなども含めて記録しましょう。このデータを元に、睡眠・覚醒のサイクルが24時間周期からずれているかを確認します。
継続して睡眠記録を取るのが難しい場合は睡眠計測アプリなどで計測してみるものいいです。
アクチグラフと呼ばれる小型のデバイスを腕に装着し、数週間にわたって活動量をモニタリングします。この装置は、運動や活動リズムを記録することで、体内時計のリズムのズレを客観的に測定する手助けとなります。
体内時計を司るホルモン「メラトニン」の分泌リズムを検査します。通常、メラトニンの分泌は夜間に増加し、朝方に減少しますが、非24時間睡眠覚醒障害の患者では、この分泌リズムが通常の24時間周期からずれていることが確認されることがあります。唾液や血液サンプルを用いて、メラトニンのレベルを測定することで罹患の可能性を検査することができます。
睡眠専門医に、日常生活や生活習慣、過去の睡眠パターンについて詳細に相談して下さい。特に、日常生活に支障をきたしているかどうか、また、過去に昼夜が逆転するような生活習慣を送っていたかなども診断の手がかりとなります。
非24時間睡眠覚醒症候群の相談は睡眠専門クリニック、精神科、脳神経内科、心療内科などで行えます。
相談する前に睡眠記録、過去の昼夜逆転の経験、日常生活での弊害などを用意しておくと良いでしょう。
病気と知らず日常生活が困難になり、退社、不登校、引きこもりとなる方がとても多い障害なので少しでも悩んでいたり問題があれば気軽にお医者さんに相談しましょう!
非24時間睡眠覚醒症候群の対処と治療は症状によって様々なため基本的にはお医者さんに相談を行った上で適切な治療を行いましょう。
同じ非24時間睡眠覚醒症候群でもそれぞれ入眠・覚醒リズムの傾向が異なります。早い時間に睡眠をとることで改善することや、日中に睡眠をとることで悪化するケースなどが見られるのでしっかりと診断してもらうのが大事になります。
非24時間睡眠覚醒症候群の症状がある方は日常的にアルコールやカフェインに頼る傾向があります。日中にカフェインを摂取しないと起きてられない、寝る前にアルコールを摂取しないと寝られないなどが原因ですが、非24時間睡眠覚醒症候群を悪化させる原因にもなります。
日常的に非24時間睡眠覚醒症候群を改善させるためには、
カフェイン・アルコールを控えるなどの食生活の見直し
日中に適度な運動を取り入れる
就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を制限する
などが挙げられます。できる範囲で行いましょう!
非24時間睡眠覚醒症候群で障害年金を受給することは難しい可能性があります。非24時間睡眠覚醒症候群で障害年金を取得した報告がかなり少ないので診断されたとしても受給できるかは分かりません。
しかし、非24時間睡眠覚醒症候群での睡眠障害により日常生活を送ることが困難な場合しっかりとお医者さんに相談しましょう。睡眠障害は人により症状がかなり異なるため重症の場合は他の精神病などを併発する恐れがあり、そのため生活が困難になっている方もいます。統合失調症などを併発し受給されている方もいるので日常生活が困難な方はしっかりと相談しましょう!